ども…。本誌編集長の三谷です。趣味が高じてヘヴィメタルの元祖BLACK SABBATHの功績を世に広めるバンドBLOOD SABBATHという社外活動をしています。コピーバンドではなく、BLACK SABBATHの素晴らしい音楽を今の時代に広めることを目的とした広報宣伝、販売促進バンドと定義しています。本欄はいかにトニー・アイオミ先生のサウンドに近づけるかの日頃の研究過程を披露しています。研究結果に興味のある方はライブ会場に足を運ぶか、公開中の映像をご覧ください。マイミク歓迎(mixi id=427196)。

大失敗。必要は成功の母だっけ?

▲アイオミ先生の貫禄と伝統のラック・システム。目標はコレだけど、既に販売されていない機材も多くあり、同じもので完全復元するのはかなり難しい(涙)。PETE CORNISH氏によるエフェクトも組み込まれているようだ

 

BLACK SABBATHサウンドの要、トニー・アイオミ先生のサウンドは写真のような長年の積み重ねによって完成したであろうラック・システムを通して出力され、「これさえあれば簡単にアイオミサウンドが出る!」なんて甘い話はありません。このラックの中のどの機材が実際に使われているのかは本人か、ギターテックに聞くしかなく、研究家(?)としてはいろいろな音源を聞いて想像するしかないのですが、それがまたマニアの心をくすぐるわけですな(アハハ)。40年近いキャリアのある先生だけに時代によってサウンドはまちまちで、ボクは比較的新しいサウンド、具体的には97年のライブアルバム「REUNION」で聞けるサウンドを追求しています。

前号ではこれまでのエフェクター遍歴、それも失敗談を紹介しましたが、現状では落ち着いているというか、固定的に使う機材が固まってきました。まだワンマン・ライブを展開するほどの動員力がないので(苦笑)、対バン形式のライブではセットチェンジがあるわけで、そうなるとリハーサルで使った機材をバラして、また本番前に組み上げるという面倒臭いことをするわけです。バラした機材をどこに置いておくかも大きな問題だし、エフェクターのパッチケーブルまでしっかり抜いておかないと電池が消耗してしまう。電池の残量をテスターで測り、9Vを下回ると躊躇もなくスタッフにあげるボクとしては、スタッフがちゃんとパッチケーブルを抜いてくれているか心配で心配で(苦笑)。

他にも、以前大失敗ことがあるのは、知らない間にモードのスイッチが切り替わっていたことでした。事件といえるかもしれないくらい、ボクの中では大失敗、大失態でした。問題はノイズゲートで起きました。普段はリダクションというモードになっているべきものが、何かの拍子でスイッチがミュートになってしまっていたのです。そんなことは夢にも思わないボクは本番前のセットチェンジでギターを接続して、ブースターやワウペダルを接続し、ノイズゲートをオンにし、ボリュームペダルを少し踏み込む。ん? 音が出ない。あれ? 接続は間違ってないし、エフェクターはオンになっている。いろいろとエフェクターをオン・オフするうちにノイズゲートをオフにすると音が出ることが判明。

え〜? なんで? その時、既に他のメンバーは用意万端。後はギターのボクだけ…。大汗が出ました(苦笑)。PAスタッフは電池切れだと思ってACアダプターを持ってきてくれるけど電池が消耗しているハズがありません。明らかにノイズゲートがおかしいので手にとって、ステージの暗がりの中、じーっと眺めてみると…。あれ? モードがリダクションになってないじゃん。なんでやねん!と心で怒りつつ、なんとか問題は解決。あの時は参ったな。

 

 

自分なりの美学との戦い、葛藤

一式をエフェクトボードに組み上げていれば問題は出なかったかも知れないという意見もあろうかと思いますが、ボクにはボクなりの美学がありまして(笑)。まず電池駆動のものをエフェクトボードにマジックテープで貼り付けるのがいやだというもの。そんなもん、電池交換のたびに外せばいいやんかと言われるかもしれませんが、前述の通り、電池残量が気になるボクはしょっちゅう外すのがいやなんですネ(苦笑)。

またパッチケーブルの配線もちゃんと直線的になるようにしたいので、ある程度の広さが必要ですが、数個のエフェクターで広い面接を取るのはカッコが悪い。他にも、エフェクターをエフェクトボードにマジックテープで貼り付けた場合、床面に置いた状態(動作させる状態)では機材がズレることはないと思いますが、エフェクトボードを立てた場合、つまりエフェクターとエフェクトボードの水平方向の力には弱いと思うのです。それは移動や搬入出でボードを縦置きにすると中の機材が剥がれる可能性がある、ズレることを意味します。これがいやなんだな(笑)。
根本的な問題として、ボクのエフェクターはそのほとんどが常にオンの状態なので、今月号の巻頭特集のようなプログラマブル・コントローラーやループシステムは必要ないということもあります(苦笑)。本番前の接続や電池残量などの動作事故を予防し、概観の見てくれを良くし、操作性をも向上させ、しかもパッチケーブルの多用による音質劣化をも回避するシステム。もうこうなったら、市販品をバラして、好きな形に組み上げる「ノックダウン」しかありません(苦笑)。

▲落書きではない。アイオミ先生のサウンドを出す「アイオマイザー」の打ち合わせのメモなのだ

 

禁断の…ノックダウンに踏み入る

…てな感じで、とうとう独自のシステムを組んでもらうことになりました。写真のような簡単なメモからスタートです(笑)。内容は出来上がってから紹介しようと思いますが、出来上がるまでが楽しい。電源はACアダプター形式にして電池とはオサラバ。ワウペダルは一番最初に入れるのでループにはせず、代わりにオンオフがわかりやすいようにLEDをつけてもらうことに。

後は各スイッチの位置とLEDの色を考え、パネルに書く名称に気の利いたものを考えるだけ。「BOOSTER ON/OFF」と書くより、例えば「元気溌剌オン」とかの方が面白くないですか(笑)。このオリジナル・エフェクト・ボードの名称は考えてあります。名づけて、アイオマイザー(IOMMIZER)…いかがかな。これでアイオミ先生のサウンドはばっちり(笑)。

 

▲アイオミ先生のサウンド研究を動画配信しています。ぜひ、実際の音を確認していただきたい。