ども…。本誌編集長の三谷です。趣味が高じてヘヴィメタルの元祖BLACK SABBATHの功績を世に広めるバンドBLOOD SABBATHという社外活動をしています。コピーバンドではなく、BLACK SABBATHの素晴らしい音楽を今の時代に広めることを目的とした広報宣伝、販売促進バンドと定義しています。

現在、目黒鹿鳴館を拠点にして若手メタル系バンドと共に「BLOOD OF METAL」というライブを毎月開催しています。本欄はいかにトニー・アイオミ先生のサウンドに近づけるかの日頃の研究過程を披露しています。研究結果に興味のある方はライブ会場に足を運ぶか、YouTubeやmixiで公開中の映像をご覧ください。マイミク歓迎(mixi id=427196)。

ノックダウン最終段階でビビる

先月号で威勢よく、とうとうボクも禁断のノックダウンの世界に突入じゃ!と宣言した。その顛末を期待していた読者も少なくないと思います。ごめんなさい。気持ちが揺れました。普段はこんなヤワなヤツじゃないんだけど(笑)。

どうしたんでしょうね。先月の段階では普段使っているエフェクターを1つのボックスに基板レベルで組み込み、アイオマイザー(IOMMIZER)という語呂のいいネーミングにすることまで決めました。そのことはいつも電気系統のメインテナンスでお世話になっているエンジニア氏にも伝えました。概観のデザインやつまみの位置も決めました。

▲「帯に短し、タスキに長し」。もっと強固な、市販のプログラマブル・コントローラー的な、象が乗っても壊れない系の外箱(筐体)を想像していたので華奢なケースに怯んだのもノックダウン・ブルーの一因であることは否めない(笑)

エンジニアから外箱、筐体のカタログが届き、後はサイズと色(ま、これは黒以外にはありえませんけどね)を選ぶだけの段階。じゃ、これで最終的なゴーサインを出しましょう…という段階にまで進んだにもかかわらず…。最後の最後に、何か心にもやもやするものがあり、頭の中の信号が黄色に点滅しだした。まるで結婚前のマリッジ・ブルー状態。「本当にノックダウンでいいのか」。「後悔はしないか」。昔から「直感」「第六感」「虫の知らせ」「なんとなく」…という論理を超えたものが心に去来した際はその気持ちに逆らわないで来たので、今回もそれに倣い、ちょっと待ってくださいとエンジニア氏に一時停止のお願いをした。

単なる箱だよ…と言うなかれ

今使っている機材を分解し、基板だけにして、ケースの中に組み込むということで、入れる機材は本当にこれでよいのか、分解しちゃったらもう元には戻れないよ、後で後悔しても後の祭り…という疑問や不安が生じたんだと思う。最大の原因は筐体のカタログを見て、自分の持っていたイメージと掛け離れていたからだ。先月号のプログラマブル・コントローラーのような、堅固な、象が踏んでも壊れない…というハードボイルドなケースを勝手に想像していたのだが、そんな強固、堅固なものを加工するのはたいへんですよね、実際は…。

よ〜く考えるとその通りです。外箱(筐体)のカタログは部品の取り付けで穴あけなどの加工がしやすいような材質の中でも堅めな素材というものだろうと思いますが、それでもステージで靴で踏んづけるとどうなのか…と不安に思った気持ちが増幅してしまいました。もう1つは組み込むエフェクターは本当にこれでよいのか…という不安感です。実際、不安に感じているのはノイズゲートだけですけどね(笑)。

本当にこの機種でいいの?という疑問の裏には、今のノイズゲートが最高とは思っていない気持ちがあります。今のモデルはTHERESHOLDが1つしか設定できないので普段の音量で演奏している時は十分役に立っているのですが、小さな音量で演奏する際は…THRESHOLD近辺までボリュームを落とすとノイズか信号かを判別できず、音量によって音が途切れてしまうのです。これは仕様上で仕方がないことなのですが、ボリュームを落として演奏する場合は頭痛の種になります。

他にもそろそろ空間系のエフェクトにも手を出すか…という色気もあり、ノックダウンはしばし休憩。さりとて、足元にいろいろと並べるのはアイオミ先生っぽくないと思うので、マルチエフェクトに挑戦してみることにした。

ラック・エフェクターにトライ

来日するメタル系ギタリストの多くが使っているG-MAJORに興味があり、発売元のT.C.ELECTRONIC日本支社に一度使ってみたいと打診したら快諾をいただき、矢島支社長直々に操作をしていただいた。

▲G-MAJORはMIDIでコントロールするので、FC50と組み合わせて10個のプログラムを呼び出せる

▲LANEYのHEADとMARSHALLのCABINETの組み合わせでサウンドチェックをしました

 

聞くと支社長もサバス好きらしく、一通りの説明をしていただき、さぁ機材を片付けようかという時にご自身でボクのSGを弾かれました。「おおお、こんなにローテンションで、低い弦高だったんですか」の感想を述べつつ、WAR PIGSのリフを弾くところは聞き逃しませんでしたよ。

G-MAJORはラックタイプのエフェクターなので、アンプヘッドのSEND/RETURNに接続して使用します。サウンドのキャラクターを決める重要な部分なので、実機で、実際に近い環境でテストしなきゃいけないのですが、これがまた大変なことなわけですよ、爆音の場合。

マルチエフェクターと言うだけあって、エフェクターがいろいろと内蔵されています。ボクの欲しいのは薄いリバーブ、短いディレイ、それに薄いオクターバー。加えてギターからのゲインによるノイズゲートです。それらをユーザー・プリセットに設定して、MIDIのフットコントローラーで切り替えるわけですが、それがとてつもなく時間の掛かる作業なわけです。楽しいようで、苦しいようで…。何時間も聞いていると耳がイカれてきて、そのうちにどっちでもよくなってくる(笑)。忍耐ですな、忍耐。

そんな中、ひとつ思わぬところでメリットを見つけました。それはノイズゲートの設定をもプリセットに保存できることです。コンパクト・エフェクター型のノイズゲートの場合、ライブ演奏中はオン・オフの切り替えしかできませんが、G-MAJORなら事前にプリセットしたものに切り替えることができるので、演奏曲目に応じたノイズリダクションの設定ができます。これは大きな朗報です。さて、ライブでどう活躍してくれるのか。まずは慣れですね。

▲T.C.ELECTRONICの近所のスタジオで矢島支社長から直々にG-MAJORの説明を受ける図。ありがとうございました。小さな音量ではいい感じでした。矢島さん個人所有のフットコントローラーもお借りしたので次のライブで爆音の中でチェックしてみたいと思います