DigiTech / Whammy Ricochet
- 2017/7/22
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あのWhammyがコンパクト・エフェクター・サイズになった!
より身近に使えるワーミー
Whammyと言えば、DigiTechを代表する人気ペダルです。指定した音程へ瞬時にベンドできる独特のサウンドはスティーヴ・ヴァイをはじめ、多くのギタリストのパフォーマンスに活用されてきました。そんなWhammyシリーズからベンド用のペダル部分を取り除くことで、ピッチ・ベンディング・サウンドをコンパクト・エフェクター・サイズに凝縮した最新モデル「Whammy Ricochet」が登場です。
Whammy Ricochetの使い方は非常にシンプル。「PITCH」コントロールでピッチ・ベンドの幅を2度/4度/5度/7度/1オクターブ/2オクターブ/1オクターブ+原音という7つのインターバル・パターンから選択し、「RANGE」でピッチ・シフトの方向…つまり、原音に対して音を上げるのか、それとも下げるのかを設定します。
ベンディングもコントロール可能
従来のWhammyペダルではピッチ・ベンドのスピードをペダルでコントロールしていましたが、このWhammy Ricochetにはペダルがありません。しかし、この機能が省略されてしまったわけではなく、「SHIFT」と「RETURN」という2つのパラメーターで構成された「BALLISTICS」ノブによって設定することができます。
SHIFTではエフェクトがONになってからRANGEで指定したピッチに到達するまでの時間を、RETURNではエフェクトがOFFになった時に原音の音程に戻るまでの時間を指定します。従来のペダルの操作に例えると、SHIFTは踏み込むスピード、RETURNはペダルを戻すスピードと言い換えることができます。
そして、フット・スイッチの動作モードを切り替えるのが「MOMENTARY」スイッチです。ONにするとスイッチを押し込んでいる間だけエフェクトがONに、OFFの状態ではスイッチを踏み込む度にONとOFFが切り替わるようになります。また、MOMENTARYスイッチをONに設定した場合はバイパス時の動作がバッファー回路を通ったアクティブ・バイパスに、スイッチがOFFの時にはリレーによるハードワイヤー・バイパス(トゥルー・バイパス)となります。
単なる簡易版ではない!
実際に使ってみると、とても簡単に面白い効果を作れました。もちろんピッチ・ベンド時のレイテンシーはほとんど気になりません。なお、Whammy Ricochetでは単音プレイに最適なクラシック・モードと、和音を保ったままベンディングができるコード・モードを切り替えることができます。応答速度はクラシック・モードの方が速いので、ソロなどの「単音弾きでしか使わない」という方はクラシック・モードで使うのがオススメです。
従来のWhammyをかっこ良く使いこなすためには、ある程度のペダル操作の練習が必要でしたが、Ricochetの場合はスイッチを踏み込むだけなので、プレイに集中できます。ベンドのスピードを調整すれば、ピッチ・シフト時にもピッチが徐々に変化していくような効果音としても活用できるので、演奏にアクセントを付ける用途にもピッタリです。
特にMOMENTARYをONで、BALLISTICSを遅めに設定すれば、通常のWhammyとは一味違ったRicochetならではの効果を得られるので、単なるWhammyペダルの簡易版ではなく、Whammyの技術を応用した別のエフェクターのような印象を受けました。
■主な仕様
【主な仕様】●サンプリング・レート:44.1kHz(Classic Mode)、22kHz(Chords Mode)●周波数特性:20Hz〜16kHz(Classic Mode)、20Hz〜11kHz(Chords Mode)●AD/DAコンバート:24bit●入力:1/4インチ・アンバランス●出力:1/4インチ・アンバランス●電源:パワー・サプライ(9VDC)●外形寸法(D x W x H):124 x 76 x 47mm●重量:361g(パワー・サプライを除く)
■販売価格
2万3,000円(税抜)
■お問い合わせ先
神田商会
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