HEADWAY / HSJ-5115SE レビュー

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国産アコギ・ブランド

日本を代表するマスター・ビルダーとして、ギター・ファンに広く名前を知られている百瀬恭夫氏と、現ディバイザーの会長である八塚 恵氏が出会い、生まれたこだわりのギター・ブランドがHEADWAY(ヘッドウェイ)です。日本で最高品質のギターを作ることを目標とし、1977年にスタート。当時、世界最高峰と呼ばれていたMartin社のHD-28を徹底的に分析し、その上で独自の設計を目指すというビルダーの想いが詰まったギターは、国産アコースティック・ギターの最高峰として不動の地位を確立していくことになります。

その後、度重なる火災によりアコースティック・ギターの製造が一旦止まり、Bacchusブランドのエレキ・ギターの生産を行っていましたが、HEADWAYファンの高まりに応える形で、1999年よりアコースティック・ギターの生産を再開。現在に至ります。

弾きやすさと音への追求

今回、紹介する「HSJ-5115SE」はJapan Tune-up(JT)というシリーズのラインアップです。このシリーズは、購入してすぐにギターのポテンシャルを最大限発揮できるように、こだわりのセッティングが行われているのが特長です。

その結果、とにかく弾きやすく、扱いやすいギターに仕上げられています。まずボディーは深胴でロング・スケール仕様と、セッティングによっては初心者には弾きにくくなってしまいがちですが、独自のHSJシェイプは抱えやすく、弾いていてストレスを感じさせません。

また、秀逸なのがネックです。少し専門的な話になりますが、アコースティック・ギターで最も重要とされているのがネックとボディーの接合です。JTシリーズでは、ネックとボディーが1つの木材のように豊かな鳴りを生み出す「アリ溝ジョイント」という方式を採用。しかも、ボディーとネックのそれぞれを塗装した後で組み込む「後仕込み」が用いられています。

どちらも手間がかかる上に、高い精度が求められる作業です。多くのメーカーが簡単な工法を採用する中、サウンドと弾き心地を優先するHEADWAYのこだわりが現れています。その他にも、1本1本が押さえやすい弦高に調整されていたり、コード・チェンジがスムーズに行えるようにナットやフレットが滑らかに加工されていたりと、通常であればプロのリペアマンに依頼するような調整が施されています。その結果、抜群の弾きやすさとサウンドを実現しており、高いコスト・パフォーマンスを誇るモデルになっています。

そして、ピックアップ・システムにはアコースティック楽器用のピックアップで定番のFishman社のSonitoneを採用。ギターの持っているサウンド・キャラクターをそのまま出力することができます。

「最高のギターを作る」というビルダーの想いが込められた、こだわりのアコースティック・ギターです

ナットやフレット、サドルや弦高について、細かく丁寧に調整されています

Fishmanのピックアップ・システムを搭載。PAやアンプに通しても演奏できます


■販売価格:11万5,000円(税別)

■お問い合わせ先:ディバイザー
メーカーの製品紹介ページ


 

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