SPITFIRE AUDIO / CHAMBER STRINGS
- 2018/2/5
- 製品レビュー
- Spitfire Audio, Vol.200, ストリングス音源, 製品レビュー
劇伴からポップスまでカバーする、至高の室内楽ストリングス音源
絶大な支持を誇る、次世代音源
いわゆるオーケストラ/シネマティック音源の中で、世界中のクリエイターから絶大な人気を集めているのがSPITFIRE AUDIO。ロンドンのコンポーザーやエンジニアが「自分たちが必要とするライブラリー」を制作するために設立したブランドで、今や映画音楽からポップスまであらゆるシーンで多用されています。
多種多様なライブラリーがラインアップされている中、本「CHAMBER STRINGS」は、4-3-3-3-3という小規模編成で、歌モノに使いやすいストリングス音源です。
本ライブラリーはNative InstrumentsのKontakt Player用のライブラリーでNKSにも対応。収録アーティキュレーションはショート系38、ロング系53に加えて、19のFXと45のレガート・パッチと総244種類。各アーティキュレーションは、ある程度まとめてパッチ化されており、パッチ内の奏法はキースイッチで切り替えていきます。使用頻度の高い奏法をベースに、必要に応じて特殊奏法を読み込む…といった具合に、シンプルかつ効率的に運用できるように工夫されています。
なお、サンプルの収録はロンドンにある世界屈指の名門スタジオ「エアー・スタジオ」にて、超一流の奏者と機材を使って収録。1音出すだけで、TVやCDから聴こえてくるような上質なサウンドが飛び出してきます。
楽曲に集中できる
本ライブラリーを使っていて、特に強く感じるのは、曲作りの作業に集中できるということ。アーティキュレーションを選んで鍵盤を弾くだけで良い感じに鳴ってくれるので、テクニカルな打ち込み云々を考えることなく、サクサクと作業を進めることができます。
とは言っても、抑揚のあるサウンドを作るためにはある程度の調整が必要ですが、まずはモジュレーション・ホイールでダイナミクス(エクスプレッションとは別)に変化を付けるだけでも十分な表情を付けることができます。
サウンド面で面白いのが、C(クローズ)、T(ツリー)、A(アンビエンス)の3マイク・ポジションで収録され、これらをユーザー・インターフェイス内で自由にミックスできること。リバーブではなく、スタジオの響きを活かした自然な奥行き表現が可能です。アタックもしっかりと出せるので、速いパッセージを多用するポップスやロック系楽曲との相性も抜群です。
品質良し、使い勝手良しと、非の打ち所のない超実践的なライブラリーです。作品クオリティーと作業スピードを飛躍的に向上してくれるので、ストリングスにこだわるなら、ぜひ手に入れておきたい製品です。
■価格:8万2,328円前後(為替により変動)
■連絡先:クリプトン・フューチャー・メディア SONICWIREチーム
製品の詳細ページ