国産ギター・メーカーの1つとして、国内外を問わず、高い評価を得ているTakamine(タカミネ)は岐阜県中津川市に本社を持つ、高峰楽器製作所の自社ブランドです。1959年にガット(クラシック)ギターを扱う大曽根楽器製作所として創業し、1962年に現在の高峰楽器製作所に社名を変更。その後、「Takamine」ブランドを立ち上げ、国内メーカーとしては非常に早い時期からオリジナルのエレクトリック・アコースティック・ギターの開発に着手しています。そんなエレアコの先駆者であるTakamineのギターには、先進性と同社ならではのアイデアが散りばめられています。
今回、紹介する「TSP138C」は演奏性やライブでのパフォーマンスを重視したいと考えているギタリストにピッタリなモデルです。
その大きな要因と言えるのが、一般的なエレキ・ギターと同程度に抑えられた厚みのボディーです。ネックも細く、ショートスケール(630mm)ということもあり、とても弾きやすい印象です。コードを簡単に押さえられるのは、初めてアコギを弾く人にとっては大きな利点で、普段はエレキ・ギターを弾き慣れている人も違和感なく、すぐに持ち替えることができるでしょう。
ボディーが薄くなると、アコギらしい豊かな鳴りが弱くなってしまいがちですが、本モデルの場合は独自の設計と工夫によって、通常のアコギと遜色ないサウンドを得ることができるのもポイント。まさにサウンドと演奏のしやすさを両立したギターです。ちなみに、トップの木材には音響的な性質に優れており、楽器材としても多用されているスプルース材が、サイドとバックには温かみのある音色が得られるサペリ材が使われています。
さらに、「エレアコのタカミネ」という高い評価を得ている通り、エレアコとしての魅力も満載です。特に象徴的なのが、6本の弦のそれぞれに並列させた圧電素子を持たせた「パラスティック・ピックアップ」でしょう。これはサウンド面でのメリットが大きいのですが、ピックアップとブリッジが一体化しているので、ハウリングが起こりにくく、バンドと一緒に演奏する場合も安心して使うことができます。
プリアンプはチューナーを内蔵したオリジナルのCT-3N(TSP)で、TREBLE、MID、LOWの3バンドに加えて、特定の周波数をピンポイントでカットできるノッチ・フィルターを搭載。ハウリングが起こりにくい設計になっていますが、万が一、ハンリングが発生しても、原因となっている周波数を素早くカットすることが可能です。 TSP138Cはエレアコの魅力がギュッと凝縮された1本です。
■販売価格:12万円(税別)
■お問い合わせ先:高峯楽器製作所
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