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ヘッドフォン/イヤフォンにこだわる

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毎日の通学中や休み時間に、音楽を楽しんでいる方も多いでしょう。スマートフォンや携帯音楽プレイヤーがあれば、好きな曲をいつでもどこでも楽しむことができますが、せっかくなら少しでも良い音で聴きたいですよね。そんな時に注目して欲しいのがヘッドフォンやイヤフォンです。その基本や選び方をまとめてみました。

音にこだわろう

突然ですが、皆さんはヘッドフォンやイヤフォンにこだわっていますか。「ものすごくこだわっている」という人と「特に何も気にしていない」という人の両極端が多いと思いますが、音楽/楽器をやっている人にはやはり音質にこだわって欲しいのです。良い音で聴いた方が楽しいだけでなく、曲の中で各楽器がどんな音色で、どんなフレーズを弾いているのか、曲はどんな音量バランスでまとめられているのか…を聴き分けることができれば、自分たちのバンド演奏にも必ずプラスになります。普段から良い音を聴いておくことで、自然と「音楽を聴く力」が鍛えられていきます。嘘のように聞こえるかもしれませんが、コレはかなり効果があります。

音が聴ければ十分だし、スマートフォンに最初から付いてきたものでも…とか、とりあえず安いものを…というのはもったいないので、ぜひこの機会にヘッドフォンやイヤフォンにこだわってみましょう。


ヘッドフォンを知ろう

ヘッドフォンは、頭に掛けるように装着して、スピーカーを耳の上に被せるようにして音を聴く機器です。ヘッドフォンが登場したのは1880年代と古いですが、元々は音楽を聴くためではなく、電話交換オペレーターのために作られたのが原型とされています。その後1950年代頃から音楽鑑賞用に使われるようになり、現在に至ります。より良い音を目指して各メーカーが様々な工夫を施しており、今では数え切れない程のモデルが販売されています。

そんなヘッドフォンですが、構造によって大きく2つのタイプに分類することができます。まず1つ目が密閉(クローズ)型。ヘッドフォンは、簡単に言うと両耳の上にスピーカーを置いたようなデザインですが、そのスピーカーの背面を密閉することで、低域をしっかりと再生できるようにしています。外部への音漏れが少なく、遮音性能に優れるというメリットもあり、自宅以外の公共の場でも使いやすいのが特長です。また、レコーディングで使われるのも、この密閉型ヘッドフォンです。

音楽制作のプロフェッショナルのために作られた、密閉型のスタジオ・モニター・ヘッドフォン。Shure / SRH440

一方で、スピーカーの背面を開放しているのが開放(オープン・エアー)型です。音を遮るものがないので、籠もることなく、高域まで伸びやかなサウンドが特長です。ただし、音漏れが大きく公共の場で使うと迷惑になるので気を付けましょう。

抜群の装着感と、余韻までクリアで美しいサウンドが魅力の開放型ヘッドフォン。audio technica / ATH-AD500X

ここで言う音漏れとは、電車などで聴こえてくるシャカシャカ音のレベルではなく、何を聴いているか、その歌詞まで聴こえてくるレベルの音漏れです。

リスニングとモニター

楽器店や大規模な家電量販店に行くと「スタジオ・モニター用」と呼ばれるヘッドフォンが目に入ると思います。一般的なオーディオ用のヘッドフォンと何が違うのでしょうか…。

その違いは、用途に合わせてサウンドが調整されていることです。オーディオ用のヘッドフォンの目的は、音楽を楽しく聞くこと。例えば低域を強調したり、ボーカルを大きく聞こえるようにチューニングすることで、より音楽の魅力が強調され、リスナーを楽しい気分にさせてくれます。しかし、楽器演奏やレコーディングでは、自分が出している音を「ありのまま」に聴き取る必要がありますので、こういった味付けは返って逆効果になってしまうのです。

そこで、オーディオ的なチューニングを行わず、できる限り原音を忠実に再現できるように設計されたのが、スタジオ・モニター用のヘッドフォンなのです。聴き慣れないうちは、オーディオ用のヘッドフォンと比べると味気なく面白みのない音に感じると思いますが、しばらく聴いていると、楽器本来の自然なサウンドが鳴っていることに気付くでしょう。入手できるお店は絞られてしまいますが、レコーディングや音楽制作などに興味を持っている人は、スタジオ・モニター・ヘッドフォンを試してみるのも良いかもしれませんね。

もちろんどちらが良いということではありませんので、用途や好みによって選べばOKです。


イヤフォンを知ろう

続いてイヤフォンを見ていきます。皆さんご存知の通り、小さなスピーカーを耳の穴の中に直接入れて音楽を楽しむのがイヤフォン。ヘッドフォンよりもコンパクトで持ち運びやすいので、外出時に重宝しますよね。今ではスマートフォンや携帯音楽プレイヤーと組み合わせることで、いつでもどこでも音楽を楽しめるのもイヤフォンの存在があってこそです。

余談ですが、そのキッカケになったのが1980年代に大ヒットを記録し、今なお愛され続けているSONYのウォークマンです。ウォークマンはイヤフォンがセットで販売され、それによって「音楽は自宅で楽しむもの」から「外で音楽を楽しむ」という現在のスタイルが定着することになったのです。その後、2001年にはAppleから初代iPodが発売され、mp3が普及。何百、何千という楽曲を持ち歩くことができるようになりました。

イヤフォンは大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目が「インナー・イヤー型」。このタイプは、本体を耳に軽く挿入して耳珠(じじゅ)に引っかけるようにして使用します。最近だと、iPhoneの純正イヤフォンであるAirPodsがこのタイプ。開放型が基本で、音漏れは大きめですが、籠もりの少ないクリアなサウンドを楽しむことができます。また、装着感も開放的で圧迫感がないので、長時間使用しても疲れにくいというのもメリットでしょう。

インナー・イヤー型のイヤフォン。audio-technica / ATH-C310

イヤフォンにおいて、現在主流となっているのが「カナル型」です。カナルというのは、耳の外耳道のことで、耳栓のように深く差し込んで使用します。耳に差し込む部分はイヤー・ピースと呼ばれ、着脱可能なことも多く、またゴムなどで作られているため運動しても抜けにくいというのも特長です。密閉型が基本で、遮音性能が高いので、騒がしい環境でも音楽を楽しめるというメリットの反面、密着感が高すぎることから、長時間の使用で耳に痛みを感じるケースもあります。

プロのステージ・モニターで培った技術を活用した、カナル型のイヤフォン。Shure / SE112

これからはワイヤレス

ケーブルがなく、絡まる心配のないワイヤレス・イヤフォンも人気。今後の主流になっていくのは確実でしょう。写真はShure / SE215-BT1

iPhoneからヘッドフォン端子が姿を消したこともあってか、急激に普及しているのがワイヤレス・イヤフォンです。ケーブルがなくなることで、従来のストレスだった「絡まり」の問題を一気に解決できるのが魅力。また、リモコンやハンズ・フリー用のマイクが内蔵されているモデルが多いので、スマートフォンをカバンにしまったまま操作できます。そんな便利なワイヤレス・イヤフォンでを選ぶ際のポイントについて見ていきましょう。

まず、ワイヤレス・イヤフォンを見る上で最も難しいのが「コーデック」でしょう。Bluetoothで音楽データを伝送するためには、送信時にデータを圧縮し、受信時に再構築する必要があり、その方式をコーデックと呼びます。主要なものにはAACやaptX、LDACなどがあります。あまり詳しく知っておく必要はありませんが、使用するためには送信側(スマートフォン側)と受信側(イヤフォン)の両方がそのコーデックに対応している必要があります。

また、使える機能を表しているのがプロファイルです。音声を聴くためのA2DPや、再生/停止や早送りのコントロールも可能なAVRCP、音声通話も行えるHSPやHFPといったものがあります。音楽を聴くだけでなく、ハンズフリーで通話をしたい時には注目してみましょう。

そんなワイヤレス・イヤフォンにも、デメリットはあります。それはバッテリーが必要なこと。最近のモデルであれば、フル充電で8〜10時間程度使うことができますが、バッテリーが切れてしまうと音楽が聴けなくなってしまいますので、定期的な充電が必要不可欠。とは言っても、これは慣れなので、習慣になってしまえばどうということはありません。

お気に入りの製品を探そう

ヘッドフォンやイヤフォンの基本が分かったところで、製品の選び方についても考えてみましょう。各社から毎月のように新製品が登場しており、お店やネットショップには数え切れないほどの製品が並んでいるので、何を選べばよいか分からない…と思ってしまうのも仕方のないことかもしれませんね。

ヘッドフォンやイヤフォンは、体に直接身につけて使う製品なので、装着感は非常に重要です。特に顔や耳の大きさは人によって差がありますので、ある人にはフィットするけれど、ある人には小さくて窮屈に感じる。ということが起こります。特に、耳の穴に押し込んで使うカナル型イヤフォンの場合は、サイズが合わないと痛みや苦痛に繋がってしまいますので、しっかりと“試着“すると良いでしょう。

もちろんサウンドも大切です。低域が強いモデルや、逆にスッキリとしたサウンドのモデル…など、メーカーやモデルによってサウンドはまったく異なるので、後で後悔しないためにも、事前に確認しておきたいですね。大きめの量販店に行くと、色々なモデルを同時に試聴できますので、ぜひ聴き比べて見て下さい。また、そのときには自分の好きな音楽ジャンルの曲でチェックすることも大切です。

その他にも価格やデザイン、ワイヤレスかどうかなど、色々な比較項目があります。最近では、色々なカラー・バリエーションがあり、デザインにも優れたモデルが沢山あるので、ファッションを選ぶ感覚で見てみるのも良いでしょう。値段は数百円〜数万円とピンキリですが、高価なモデルは大切に使えば何年も使い続けることができますし、交換用パーツが用意されていることも多いので、トータルで考えると決して高い買い物にはならないでしょう。

かしこく使い分けよう

「ヘッドフォンとイヤフォンは、どちら良いの?」というのも定番の疑問だと思いますが、用途に応じて使い分けましょう。気軽に持ち運ぶならイヤフォンが良いでしょうし、逆に楽器を演奏したり、自宅でどっしりと腰を据えて音楽を楽しむならヘッドフォンの方が向いています。モデルによってもサウンドは異なるので、自分好みのヘッドフォン/イヤフォンを探してみましょう。

最後になりましたが、耳にダイレクトに音が伝わるだけに、大音量で長時間使い続けると耳に負担が掛かり、難聴になる可能性があります。音量は控えめに、耳を大切にして音楽を楽しんでください。

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