TECH 21 / PL1

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ラムシュタインのギタリスト、ポール・ランダースが繰り出すギターサウンドは、過激なステージと絡みあい、重く美しく鉛色のGDRの空を突き刺す。そのサウンドは長くSansAmpで支えられてきた。ポール・ランダースのシグネチャーモデル PL1 FLY RIG。2チャンネルに空間系を加えたシンプルなFLY RIGスタイルの構成だ。プラグインするなりラムシュタインのリズムが湧き上がってくる。

Paul Landersは、長期に渡りSansAmp GT2とSansAmp PSAを愛用して来たTech21ユーザーです。彼はFly Rigシリーズのコンセプトは気に入っていましたが、彼に必要な仕様は揃っていませんでした。ついに、Tech21とPaulの長年のリレーションからFly Rigコラボレーション・モデルが誕生しました。

このコラボレーションが実現する前、2017年ツアーのリハーサル中に使用していたデジタル・アンプ+fx機が使用不可に陥るアクシデントが発生しました。その時、応急策として手にしたのがGT2でした。その結果は、クルーやエンジニア、そしてPaul本人を含む全員が「GT2の方が、エアー感がある」と言う意見で一致しました。これがPaulのシグネチャーFly Rig「PL1」の誕生を決定づける出来事だったのです。

3つのエフェクト群

SANSAMP FEUER(Fire)& SANSAMP WASSER(Water)

彼のFly Rigは、歪みとクリーンのそれぞれを司るFireチャンネルとWaterチャンネルを備えています。

The Feuer(Fire)セクションは、3バンド・アクティブEQとMidドライブ&レベル。The Wasser(Water)セクションにはデュアルバンド・アクティブEQとコンプレッション&レベルを備えています。

プレセンスブーストのBITEスイッチは、高域の鮮明度を増すように高域をブーストします。

BOOST & TUNER

ポストSansAmpブースト/カット機能です。最大+6dBブースト、-10dBカットがコントロールで設定できます。

DLAセクションのTAP/TUNERスイッチでアクセスできるクロマチック・チューナーです。チューナー使用中は出力が自動的にミュートされます。

DELAY & VIBRATO & AMBIANCE

ビンテージ・テープエコー・サウンドにボイシングされています。TIME&REPEATコントロールがあり、ディレイタイムの設定はTAPスイッチからも可能です。

ビブラート使用時はTIME&LEVELコントロールが動作します。TIMEがビブラートのスピードをコントロールします。スピードはTAPテンポでも設定できます。

スムーズなアンビエント効果がサウンドに追加できます。SIZEコントロールでマイクアンビエントからルームアンビエントまで設定できます。

コントロール

SansAmp セクション:WASSER

SANSAMP WASSER(Water)は、クリーンなアンプのサウンドを鳴らすチャンネルです。

COMP

圧縮量(コンプレッション)をコントロールします。非常にソフトなコンプレッションから、無限のサスティーンを生み出すハードなコンプレッションまで幅広く設定できます。

LOW / HIGH

アクティブのポストEQ です。矢印が描かれている12時方向がフラットで、右に回すとブースト、左に回すとカットされます。LOW:120 Hz(± 12dB)、HIGH:3.3 kHz(± 12dB)

LEVEL

SansAmp セクションの出力レベルを調整します。調整レベルのレンジが広いため、様々な機器との接続に対応できます。

BITE

オンにするとプレゼンスが強調されます。ハーモニクスと僅かなパンチが加わり、ノートの明瞭度が上がります。

SansAmp セクション:FEUER

SANSAMP FEUER(Fire)は、歪んだアンプのサウンドを鳴らすチャンネルです。

DRIVE

ゲインやオーバードライブ(歪み)レベルを調整します。音量を上げた時のチューブアンプ出力段のサチュレーション効果が得られます。

LOW / MID / HIGH

アクティブのポストEQ です。矢印が描かれている12時方向がフラットで、右に回すとブースト、左に回すとカットされます。LOW / HIGH:1kHz を中心としたシェルビングEQ(± 12dB)、MID:700 Hz / 1400 Hz(± 12dB)

MID SHIFT

MID でコントロールする中心周波数を700 Hz / 1400 Hz で切り替えます。

LEVEL

SansAmp セクションの出力レベルを調整します。調整レベルのレンジが広いため、様々な機器との接続に対応できます。

DLA:ディレイ・セクション

タップテンポ付きディレイ、ヴィブラート、アンビエンスのセクションです。ディレイは、ビンテージのテープ・エコーのサウンドをベースにデザインされています。

TIME

最大750msec の範囲でディレイ・タイムを調整できます。アナログディレイと同様に、演奏中にこのコントロールを操作するとピッチが変化します。Vibrato モードではヴィブラートのスピードを調整します。

REPEATS

ディレイ信号を入力に戻して、リピート音を発生します。最少設定(7時)では1回だけリピートが聴こえます。設定を上げるにつれてリピート数が増えます。最大設定では自己発振を始めます。

LEVEL

DLAセクションの出力レベルを調整します。ディレイ・レベルの調整のみで全体の音量には影響しません。また、信号クリップ時はこのツマミが赤く点灯します。Vibratoモードではヴィブラートのデプス(深さ)を調整します。

TAP TEMPO

テンポに合わせてフットスイッチを踏んでディレイ・タイムを設定します。このスイッチを踏むと、連動してLEVEL が点灯しタイムを表示します。

VIBRATO

ヴィブラートの機能をオンにします。各ツマミは以下の設定に変わります。REPEATS は使用しません。

TIME

ヴィブラートのスピードを調整します。(最小値=遅い / 最大値=速い)このコントロールは、タップテンポでも操作可能です。

LEVEL

ヴィブラートのデプス(深さ)を調整します。

AMBIANCE

空気感を調整します。WASSER またはFEUER(SANSAMP)いずれかのモードがオンになると、AMBIANCE は自動的にオンになります。不要な場合は設定を最小にしてください。

SIZE

オフ:マイクをスピーカーのコーンに近づけたような「オンマイク」のサウンド。オン:空気感のある「ルーム・アンビエンス」。

BOOST

-10 dB ~ +6 dB までブースト / カットできます。

PUNCH

オンにすると中域が強調され、ソロに適したサウンドになります。オフの状態では、音に脚色の無いピュアなボリューム・ブーストです。

その他機能

CHROMATIC TUNER

TAP/TUNER スイッチを長押しすると、チューナー・モードに入ります。チューナー・モードは音声がミュートされ、チューナーのLED が点灯します。

HEADPHONE

1/4インチ出力端子がヘッドフォン用出力に替わります。ヘッドフォンの両サイドからステレオで聴こえるようになり、音量も上がります。

入出力

1MΩの楽器レベル入力です。チューブアンプと同様の感度や負荷で動作するよう設計されているため、一般的なエレキギターと同じ信号レベル(-10dBm / 250mV)を入力してください。

1/4インチ・フォーン出力

1kΩのロー・インピーダンス/ 楽器レベルのアンバランス出力です。高いインピーダンスのギターアンプ入力、低いインピーダンスのミキサーやレコーダーの入力、どちらにも接続することが可能です。バイパス時の出力レベルは、ユニティー・ゲイン(入出力レベルが同じ)です。長いケーブルで接続しても入力インピーダンスが低いため、信号の劣化はほとんどありません(バイパス時を含む)。

バランスXLR出力&グランド・コネクト・スイッチ

ロー・インピーダンスのバランス出力です。ミキサーやオーディオ・インターフェースの接続に使用して下さい。XLR スイッチを押す(ダウン・ポジションにする)と、グランド(アース)が接続されます。また、このスイッチをアップ・ポジションにすると、本機のグランドがリフトされ(アースが切れた状態)、接続されているミキサー等のグランドに接続されていない状態になります。


■販売価格:3万8,000円(税別)

■お問い合わせ先:オールアクセスインターナショナル
メーカーの製品紹介ページ


 

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