ハイグレードな音源と鍵盤
シンセサイザーで最も重要なのは何と言っても「音源」になります。これまで数々の名機を生み出してきたヤマハが作り上げたのが、このrefaceシリーズです。CS、DX、CP、YCと同社を代表するシンセサイザーやステージ・ピアノのシリーズ名を冠し、それぞれに専用の音源を搭載。しかも、プロ向けのシンセサイザーと同等の出力回路を搭載しており、レコーディングからステージまで、ハイグレードなサウンドを楽しむことができます。
そんな優れた音源の能力を最大限に引き出すため、鍵盤にも徹底的にこだわっている点も見逃せません。「HQ Mini」と名付けられた鍵盤は演奏性に定評のある、同社のMOTIF XFシリーズに搭載されている「FSX鍵盤」のフィーリングを継承し、コンパクト化したもの。タッチの強さで音の強弱を表現でき、鍵盤の根本でも演奏可能など、キーボーディストも納得のクオリティーに仕上げられています。
各モデルごとにオリジナル機をモチーフにしたデザインとなっていますが、共通して言えるのは「ハードウェアとしての質感の良さ」です。ボディーの表面仕上げからスライダーの重みや操作性まで、ハードウェアならではの存在感があり、所有する喜びを感じさせてくれます。また、通常のシンセサイザーは外部スピーカーなどから音を出すのが基本ですが、refaceシリーズは2Wのスピーカーを本体に2つ内蔵。乾電池駆動も可能なので、どこでも演奏を楽しむことができるのも大きな特徴です。
reface CS
1977年に発売され、当時のフラッグシップ・モデルとして愛された「CSシリーズ」の名を冠したのが、reface CS(写真、左上)です。アナログ・シンセサイザーの発音構造をモデリングしたAN音源を搭載しており、最大同時発音数はオリジナルのCSと同様に8音となっています。
音の基本的なキャラクターを決めるオシレーター・セクションにはマルチソー、パルス、オシレーター・シンク、リング・モジュレーション、フリーケンシー・モジュレーションという5種類のプリセットを搭載。プリセットを選ぶことでアナログ・シンセ特有の音色変化を簡単に再現することができます。また、AEGやFEG、LFOに加えて、エフェクターも搭載。多彩な音作りに対応します。
reface DX
1993年にヤマハ初のフル・デジタル・シンセサイザーとして登場し、世界中で大ヒットを記録した、DX7。そのDX7の特徴であるFM音源を搭載したのが、reface DX(写真、右上)です。FM音源と言えば、エレクトリック・ピアノやベース音色が有名ですが、往年のDXサウンドの再現に留まらず、最新のFMサウンドまでをカバー。4本のタッチ式データー・エントリー・セクションをタッチやフリックすることで、感覚的な音作りが可能です。
reface CP
1976年に発売された、打弦式のエレクトリック・ピアノ「CP70」譲りのサウンドを実現したのが、reface CP(写真、右下)です。
独自のSCM音源で、往年のエレクトリック・ピアノの発音構造をモデリング。6種類の音色を楽しむことができます。エレクトリック・ピアノの音作りに欠かせないエフェクトに関しては、ビンテージ・エフェクターを回路素子レベルでシミュレートした「VCMエフェクト」を搭載。その時代のニュアンスを余すことなく再現しています。
reface YC
1969年に発売された、コンパクトで可搬性に優れたコンボ・オルガン「YC10」に代表される、往年のオルガン・サウンドを手軽に楽しむことができるのが、reface YC(写真、左下)です。
オルガン特有のサウンドを完全再現する、Organ Flutes音源による5種類のオルガン音色を搭載。ドローバーによる加算合成やロータリー・スピーカーといったオルガン特有の機構を再現するなど、専用機ならではの高いサウンド・クオリティーと使い勝手の良さを追求しています。
■主な仕様
【共通仕様】●鍵盤:37鍵HQ(High Quality)ミニ鍵盤(イニシャルタッチ対応)●接続端子:PHONES、OUTPUT L/MONO、R、ペダル、AUX IN、USB、MIDI IN/OUT●アンプ出力:2W x2●スピーカー:3cm x2●電源:電源アダプター/単3乾電池6本●外形寸法(W x H x D):530 × 60 × 175mm●重量:1.9kg
【reface CS】●音源方式:AN音源(Analog Physical Modeling)●最大同時発音数:8●音色タイプ:5●エフェクト:ディストーション、コーラス/フランジャー、フェーザー、ディレイ
【reface DX】●音源方式:FM音源●最大同時発音数:8●音色タイプ:12アルゴリズム●ボイス数:32●エフェクト:ディストーション、タッチワウ、コーラス、フランジャー、フェーザー、ディレイ、リバーブ
【reface CP】●音源方式:SCM音源+AWM2●最大同時発音数:128●音色タイプ:6●エフェクト:ドライブ、トレモロ、ワウ、コーラス、フェーザー、デジタルディレイ、アナログタイプディレイ、リバーブ
【reface YC】●音源方式:WM音源(Organ Flutes)●最大同時発音数:128●音色タイプ:5●エフェクト:ロータリースピーカー、ディストーション、リバーブ
■税抜き価格
オープン(実勢価格:各4万5,000円)
■お問い合わせ先
ヤマハミュージックジャパン
メーカーの製品紹介ページ