YAMAHA / MODX6 レビュー

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ハイブリッド音源

昔からプロのキーボーディストやプロデューサーから絶大な支持を集めるヤマハのシンセサイザー。ヤマハのフラッグシップ・モデルとして人気のMONTAGEのサウンドや機能を受け継ぎつつも、手に入れやすい価格を実現したのが「MODX 6」です。

MODX 6には、ピアノやエレピ、オルガン、ストリングスといったステージで必須のアコースティック・サウンドはもちろんのこと、往年のシンセ・サウンドからEDM(エレクトロ・ダンス・ミュージック)にピッタリなエッジの効いたシンセ・サウンドまで、合計2,000種類以上の音色を収録。リアルさが求められるアコースティック・サウンドは「AWM2」、シンセ・サウンドには「FM-X」という、2種類の音源を搭載したハイブリッド仕様。2つの音源を組み合わせることもできるので、1台でシンセサイザー2台分のサウンド・バリエーションとクオリティーを再現できるのです。

これだけ膨大な音色が収録されていると、使いたい音を探すだけで大変ですが、「カテゴリーサーチ」という機能を使うことで、目的の音色をスピーディーに見つけることができます。

他のキーボードでも、ピアノやブラスといった音色カテゴリーごとに分類されるのは珍しくありませんが、MODXの場合はさらにアコースティックやエレクトリック、モダン、ビンテージ…といった具合に音色のタイプやイメージで絞り込めるサブ・カテゴリーが設定されています。しかも、操作はすべてタッチパネルのタッチ操作で行えますから、とてもスマートです。

7インチの大型タッチパネル・ディスプレイで、直感的に操作することができます

ライブで便利な機能が満載

MODXには、ライブで使う時に便利な機能や工夫が盛り込まれています。

例えば、「ライブセット」機能。よく使う音色や、演奏する曲順に合わせて音色を登録しておけるお馴染みの機能ですが、使い勝手がとても良いのです。そして、音色を登録するのも一瞬で、登録した音色の並び順も驚くほど簡単に変更できるのです。

音色の並び替えは、これまで保存した音色を1つずつ空いたスロットにずらして上書きしていく…という大変な手間のかかる作業でしたが、MODXなら移動先のスロットを選ぶだけでOK。急に演奏する曲や順番が変わった場合でも、その場で対応できます。しかも、ライブセットの音色切り替えはフット・スイッチからも行えるので、両手が塞がっていても大丈夫。

また、他のシンセサイザーやキーボードにはない、MODXならではの機能が「Motion Control」や「Motion Sequence」です。これは、複数のパラメーターを1つのノブで同時にコントロールしたり、事前に作っておいたシーケンスで動かす…などCDのような複雑な音色変化がライブで再現できます。

複雑なサウンド変化を簡単に生み出せるSUPER KNOBはMODXならではの特長です

高性能シンセを持ち歩く

ライブで使うには音色や機能だけでなく、持ち運びのしやすさもポイントですが、MODX6の重量はわずか6.6kg。76鍵のMODX7は7.4kg、88鍵ピアノ・タッチのMODX8でも13.8kgと非常に軽量です。オプションの専用ケースは背中に背負うことができるので、電車移動も楽々です。

これから始める人はもちろん、MODX6の高いポテンシャルは、エントリー・モデルからのレベルアップにもバッチリです。

61鍵モデルは、わずか6.6kg。プロ仕様のシンセを気軽に持ち運ぶことができます


■主な仕様

  • 鍵盤:61鍵セミウェイテッド鍵盤(イニシャルタッチ付)
  • 音源部:Motion Control Synthesis Engine AWM2:8エレメント、FM-X:8オペレーター、88アルゴリズム
  • 最大同時発音数:AWM2:128音(ステレオ/モノ波形いずれも)、FM-X:64音
  • 波形メモリー:プリセット: 5.67GB相当(16bitリニア換算)、ユーザー: 1.0GB
  • 電源:ACアダプター
  • サイズ:937(W) x 331(D) x 134(H)
  • 重量:約6.6kg

■販売価格:11万7,000円前後(税別)

■お問い合わせ先:ヤマハミュージックジャパン
メーカーの製品紹介ページ


 

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